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私のポリシーは『日が落ちたら走らない。』ですが、それどころか明るいうちに夕食も済ませてしまいます。 暗くなってランタンを灯してのんびり食事…というもの良いものですが、毎日それを繰り返しているとガスカートリッジの消費量が膨大になってしまうのです。 暗くなったらさっさと寝てしまう反面、朝がとても早くなり、さわやかに起床できます。 目覚し時計などセットしなくても、空が明るくなると自動的に目が覚めるのです。これぞ人間の生物としての本能ですね。 毎日、朝6時30分から始まる全国朝のラジオ体操を生で聞きながら体を解すのがリズムになります。いやーっ、気分がいいぞ! | |||
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さて、朝起きたらまず始めに『空を眺めます』。(都会に住んでいると、空を見ることすらナカナカ無いですよね。) 普通の旅行よりも数十倍も天気に敏感なバイクの旅は、空に立ち込める雲の色と量を見て、持ち運び式の携帯ラジオの気象通報(NHK第一の毎時25分、55分)を聞いて天気図を頭に描き、マイ天気予想を行います。 人間の五感をフルに活用して、出発か、滞在か、ベースキャンプ作戦かをジャッジします。 今日は天気が良くても、その次の日に天気が悪くなりそうであれば、今日のうちに天気が良い方向に移動しておくことも必要です。北海道は広いので、全域が雨というのはナカナカありません。 この読みの良し悪しにより、旅が楽しくなったり、最悪に化けたりします。 最近では、頭を使わなくても携帯電話で画像情報を取り出せるので何の苦労もありませんし、道の駅に行けば『情報ターミナル』で詳細な気象情報を入手できます。 ちょっと前ならば、公衆電話を探して『117』を使うしか手が無かったのに大変便利になりました。 | |||
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北海道ツーリングの楽しみの一つは『走る』こと。 本州と違って、北海道の道は1ランク上のゆったりとした作りで、大平原を直線でぶち抜く風景にすぐに出会えます。日本国内で大地が広いことを実感できるのは北海道しかないでしょう! 走るだけで気分爽快間違いなしです〜♪ ただし、裏を返すとガソリン残量には常に気を使わなければなりません。次の街まで50km何にも無いことはあたりまえです。しかも、日曜日などは町のガソリンスタンドが休み!何てこともあります。 早め早めの給油を心がけましょう。 | |||
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昼飯は大奮発します。 その土地でしか食べられないようなものを『コレでもか!』と食べます。 北海道は美味しいものが沢山あります。 でも、季節というものもあります。私の大好きなウニは6月〜8月しか漁をしていません…などなど、好きなものが最も美味しい時期を吟味して、ピンポイントで攻めましょう。 アレコレ攻めてしまうと、結局都会で味わっているのと大差が無くなってしまいます。お手軽なのは道内の回転寿司ですね。具も大きくて新鮮で、その上安い! グウの音も出ません。 函館のイカ、積丹のウニ、帯広の豚丼、サロマ湖のホタテ、札幌大通りのとうもろこし、長万部のカニめし… あぁ、食べたい! 良いのです。金銭的に凹んでも… 現実に戻ったら働いて稼げばいいのです。せっかく旅に来ているのだから、いいじゃないですか。 | |||
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名所・見所を見て回るのも、ツーリングの楽しみの一つです。 やっぱり、現物を自分で直接見て、聞いて、感じると、違うんです。本や写真などでは絶対に伝わらないものがあります。 その場の雰囲気や風の冷たさ、草原のいい香りや、写真のフレームに入りきらないほどの大パノラマなどいろいろです。 何にも調べていかなくて、いい場所に出会えるとものすごく感動しますが、いい場所に出会える確率が低くなります。 もちろん、ろくに調べずにふらっといい場所・いい景色に出会うこともあります。しかし、あらかじめ調べて行ったほうが、出会える確率が上がり、しかも感動が倍増します。 難しいのは、一般旅行者が行って楽しいと感じるツボと、ライダーが行って楽しいと感じるツボが若干違うところですかね… 一般旅行ガイドの鵜呑みはよくありません。 | |||
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夕食はキャンプ場で自炊します。 キャンプをしているライダーたちと食事をしながら情報交換を楽しむためです。 名産地で上物を仕入れられれば良いのですが、さすがに毎日と言うわけにはいきません。 地元のスーパーがあると、その土地ローカルのおいしい物を探せますが、しかし、案外探すと見つからないものです。 そこで、北海道内にゴロゴロと無数に存在しているコンビニエンスストア『セイコーマート』がお勧めです。(別に私は関係者じゃありませんよ〜!) ここには、他のコンビニには無い、ミニスーパーとしての性格を持ち合わせていて、野菜、肉、米などの自炊派が必要とする食材を、ミニサイズで取り扱いをしているのです。 スーパーだとキャベツ1玉単位なのが、キャベツ1/4玉など、とにかく持ち運びに便利なものがそろっており、大助かりです。 昼間の明るいうちから、休憩に止まったセイコーマートで買出しをしておきます。翌日に雨で足止めを食らうこともありますから、プラス1日分ぐらいバイクに積んでおきましょう。 | |||
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さて、日が傾き始めたら、そろそろキャンプ場所探しです。 とはいっても、自分の走行ペースと観光ペースが大体分かっているので、出発前に候補地を2〜3ヶ所あげておいてその中からチョイスすることの方が多いです。 最低限『キャンプサイトの視界内にバイクを止める場所があること』だけ気にしています。バイクにいたずらでもされた日には旅が台無しになってしまいます。 午後3時ぐらいには観光を切り上げて、午後4時を目安にキャンプサイトに到着するようにしています。テント設営を行い、風呂に入り、食事の準備をして、午後6時ぐらいの明るい時間から食事を始めたいからです。 薄暗くなってからキャンプサイトに到着する人もいますが、迷惑ぎりぎりセーフといったところ。暗くなってからの到着は『迷惑』です。(ヘッドライトを点け照らしながらキャンプサイトの偵察をする行動をほとんどの人が取りますが、闇に目が慣れてしまった人からすれば、それはもう閃光です。辛いです。)気をつけましょう。 ちなみに、ロングツーリングをしているキャンパーは21時〜22時くらいで寝てしまいます。ライダーハウスを主に利用している人が、キャンプサイトのバンガローを利用した時に、『周りの人たちが余りに早く寝てしまうので驚いた』なんて言っていましたが、人工光の無い不便な生活をしていると、自然とお日様のリズムに合わせて生活しちゃうものですよ。 | |||
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これから天気が悪くなることが予想される場合には、テント設営をあきらめて建物に避難すると楽に過ごせます。 『ライダーハウス』とは、店や個人宅の使っていない場所をライダーに宿泊用として安価で提供していただいているもので、部屋に複数人の雑魚寝で素泊まりのみが基本で、寝袋とテントマットを持ち込みます。 あくまで、これで生計を立てている訳ではなく、善意として提供していただいている施設ですので、近所の迷惑になる行為や、深夜早朝の発着は控えなければなりません。 ライダーハウスのみを転々と梯子しながら旅をしている人も大勢います。そんな人たちとの情報交換も面白いものです。 最近では、町営、市営のライダーハウスなんていうのもあります。左の写真は苫小牧市営のライダーハウス『樽前荘』。ものすごく綺麗な新築建物で、一泊たったの1000円です。 | |||
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北海道には、温泉もたくさんあります。一日にかいた汗を綺麗に流しましょう。 北海道キャンピングガイドには、 キャンプ場から一番近い風呂の情報も載っていますから、テント設営後に出かけてみても良いですし、昼間のツーリング中に楽しむことも出来ます。 ただし、風呂に入ると疲れる(?)ため、何ヶ所も梯子をすると走る気がしなくなってしまいますのでほどほどに。 大観光地である登別あたりのホテル付属の風呂だと入浴だけで2000円!も取られましたが、普通の温泉だと高くても500円です。銭湯と変わらない350円で営業しているところもあるし、無料の露天風呂もたくさんあります。 露天風呂で写真を撮っていると、一歩間違えば変態になるので写真はありません… もちろん、風呂上りは瓶のコーヒー牛乳で決まり! | |||
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さあ、辺りがうっすらと暗くなりだしたら夕食の時間です。 外で食べるだけでも飯は3割美味しくなりますよ。 近くのライダーたちにも声をかけて、みんなで情報交換をしましょう。学生さんも多いので、スーパーでお徳用肉1パックを手土産に買っていくと、あっという間に輪が出来ます。(ここ数年は、明らかに学生さんの数が減ってきました。若者よ!旅に出よう。) ただし、調理器具はバイクに積めるほどの機動性を優先したソロ用の物ばかりなので、各自でちんまりと食事をすることになります。ガスカートリッジ量の制限もあるため、派手に火器を使用することも出来ず、ランタンも必要最小限にします。 一泊のみのファミキャン連中は、コレでもか!と燃料の消費をして、派手にバーベキューをして、大量のゴミを残していきますが… ちなみに、食べ終わった食器類はその場で片付けて(最低でもテントの内側に格納し外に露出させない。)おきましょう。防犯面というよりは、寝ている間にキツネやカラスに持っていかれます。 | |||
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お日様にあわせて生活する場合、夕方のうちにガソリンを満タンにしておきましょう。 夜寝るのが早い分、どうしても朝の出発時間が早くなってしまうのですが、朝にガソリンスタンドが開いている保証はありませんし、ひょっとしたら明日は休業日の可能性もあります。 田舎のガソリンスタンドなんて、朝8時にならないと開きません。 限界まで走りこんでキャンプ場に到着し、そのままにしてしまうと、ガソリンスタンドの開店待ちという最も無駄な時間の消費をしなければならなくなります。 半分ぐらい残っている場合でも、ここは堂々と満タン給油をしておきましょう。 | |||