常置工具類
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 バイクを常に調子が良い状態に維持するためにはメンテナンスが欠かせません。維持をするためには素手だけでは到底無理。やはり必要最低限の工具が必要となってきます。
 私自身は工具を最初から持っていたわけでもなく、セット品を購入したわけでもなく『必要と感じる都度に購入』していったらそこそこ増えてしまいました。そんな工具の中から『自宅待機しているもの』をご紹介いたします。(ロングツーリングのときは純正車載工具で不足する物など必要最低限の工具を厳選して持ち歩くことにしています。)
スピンナーハンドル2007.03.11作成
スピンナーハンドル

 強大なトルクで締め付けられているホイールナット等では、ソケットレンチで緩めるのにはちょっと頼りないのです。
 そこで、共通のソケットを使用して強大なトルクがかけられる工具がコレ、スピンナーハンドルです。

 ソケットレンチと比較すると一目瞭然な長さの違い。この長さを利用しててこの原理で強大なトルクを与えることができるのです。
 もちろんトルクをかけることが主目的な工具であるため、ラチェット機構などは付いていませんが、(自由移動はしませんが)左右にヘッドが動くため、連続してネジを回転させることができます。

 この工具はメーカーにより呼び名が若干異なるほどマイナーな工具ですが、便利な工具です。

MACtool フレックスハンドル
Snap-on ブレーカーバー
国内(KTCやKo-ken) スピンナーハンドル

KTC BS3E-H 2006.11.12購入 \2780
ディープソケット2009.01.15作成
ディープソケット

 通常のソケットでは届かない、奥まった部分のボルトを外すのに使用するのがディープソケットです。
 KTC製ソケットでは、通常のソケットが全長28mmなのに対して、ディープソケットは全長70mmもありますし、その中間のセミディープソケットというジャンルも存在します。

 VFR750F(RC36)の場合は、プロアームとリアホイールとの接続に19mmボルトが使われています(本物のレース仕様のプロアームは巨大な1本のボルト、ツーリング仕様のVFR750F(RC36)では出先での工具の入手性を優先して一般的な工具で脱着できるようになっています。)が、これがちょっと奥まったところに付いています。
 そこで、19mmディープソケットと、強大な回転トルクを与えることができるスピンナーハンドルを組み合わせて使用すると、すんなりと回ってくれます。

 私の場合、リアホイールの脱着のためだけに購入しました・・・・。

ディープソケット 19mm B3L-19W 2006.11.12購入 \1290
貫通ドライバー2004.07.17作成
通常ドライバーと貫通ドライバー

 左の写真を見てください。
 左側の通常ドライバーは、柄の部分がプラスチックで、ドライバーの金属部分が柄の中で終わっています。
 右側の貫通ドライバーは、ドライバーの金属部分が柄を突き抜けて反対側まで出ています。

 ネジが固くて緩まないときは、金槌等で叩いてショックを与えると緩む確率が上がるのですが、貫通ドライバーは、この『叩く』機能を持ったドライバーです。
 通常のドライバーは力強く叩くと柄の部分が破損してしまったり、プラスチック等で衝撃が吸収されてしまい、ネジまで100%ショックが伝わらないのです。

 『ネジ外し大作戦』で購入してきた一品ですが、リアブレーキパッドピンのロックネジをバシバシ叩いてもまったく緩まず、キャリパー全交換という最悪の結果になりました。

2004.07.13購入 \995
プラスドライバー2005.11.24作成
プラスドライバー

 プラスドライバーはバイク整備で使用する工具の中の基本中の基本だったりします
 そんな基本中の基本なのですが、プラスドライバーは日曜大工でも使うので最初から手元にあったりもします。私もそのパターンで、安い差し替え式のもの使い続けていました。

 しかし、しっかりと力が掛けられない(小さくて握りにくい)とか、しっかりと力を掛けられないから結果的にねじ山をつぶしてしまったりします。

 そんな訳で、KTC製のプラスドライバー2番、3番を購入してしまいました。
 貫通タイプでもないし、六角レンチを掛ける構造にもなっていませんが、グリップの握りごこちが良かったのでコレにしました。
 当然のことながら、ねじ山にピタッとフィットするし、先端マグネットで楽ができるし、力をしっかりと掛けてネジを回せます。

 もっと早く購入すべきでした

KTC製 D7P-2 2005.11.05購入 \630
KTC製 D7P-3 2005.11.05購入 \945
キャリパーピストン脱着ツール2007.05.01作成
キャリパーピストン脱着ツール

 長く同じバイクに乗っていると、あちこちの調子が悪くなってきます。
 ブレーキキャリパーもその一つで、寒い冬になるとキャリパーピストンの動きが悪くなり、ブレーキを引きずるようになります。(しばらく無理やり運転して温めると直ります。)

 そんな時はブレーキパッドを外して、ブレーキパッドの削りカスで真っ黒になったキャリパーをピカピカに磨き、さらにキャリパーピストン自体にこびりついたパッド削りカスを、固めのブラシを使って落としてあげます。(使い古しの歯ブラシ程度では歯が立たないほど頑固にこびり付いています。)

 キャリパーピストン自体は木片でも鋏んで、ブレーキレバーをジワジワ握れば押し出すことができますが、ピストンの裏側にブラシを当てることができないのです。
 その痒いところに手が届かないためだけに使用しているツールです…。

 でも、手間を掛けてピカピカにしてあげると、その後のブレーキフィーリングが劇的に変わるのが確実に感じ取れるほど調子が良くなります。

デイトナ製 #61159 2006.12.10購入 \3150
キャリパー・セパレーター2007.12.08作成
キャリパー・セパレーター

 ブレーキパッドは消耗品で、ブレーキを使用するごとに擦り減ってくるので、定期的に交換が必要になります。

 擦り減って幅が薄くなったブレーキパッドを新品に交換すると、当然幅が厚くなるために、そのままではブレーキキャリパーにセットできません
 せり出したキャリパーピストンを押し込んで、新しいブレーキパッドをセットする幅を作り出さなければならないのです。

 しかし、キャリパーピストンには汚れがベットリと付いているのでそのまま押し込むのは厳禁で、きちんと掃除をして、軽くシリコングリースを塗ってから押し込み、再びブレーキを軽く握ってピストンをせり出させ・・・、を繰り返すとスムーズな動きがよみがえります。
 最後にピストンのシリコングリースを綺麗にふき取り、押し込めば完璧です。

 さて、グリスアップした最後のほうはスムーズにピストンが動くので親指でも押し込むことができますが、最初の一回目はとても指では押し込めないという状況になることがあります。
 そんなとき、キャリパーピストンを押し込む専用工具の『キャリパー・セパレーター』が活躍します。強力に挟み込む"万力"の逆バージョンの工具です。

キジマ製 #302-8801 2006.10.29購入 \5040
ウォーターポンププライヤー2009.01.05作成
ウォーターポンププライヤー

 プライヤーはペンチの一種で、中心軸をズラす事で開口幅を変化させることができるもので、その中でも開口部と握りの部分が角度を持っている工具のことをウォーターポンプフライヤーといいます。

 もともと水道管やガス管などの作業スペースが小さいところで使用することを前提とした工具で、しかも開口幅が大きく取れるので、バイクのキャリパーピストンを押し戻す用途にピッタリ
 専用工具の『キャリパー・セパレーター』を購入するまでは、コレを使用していました。

 ピストンを押し込む際は、もう一つのピストンを指で押さえておくのを忘れずに!
 でも、これは片押し2ポッドキャリパーVFR750F(RC36)だから成り立つのであって、対向4ポッドキャリパーだと手も足も出ないかもしれません。

購入日 価格不明
コネクターツール2008.11.05作成
コネクターツール

 バイク用品店店頭で見かけたとき、『ラジエターコアに詰まったゴミ掃除に使える!』と思い購入したのですが、実際は太すぎて使用できず・・・・本来の目的であるカプラコネクタ等のピンを引き抜く際のロック解除にも使いづらくてボツ・・・・・

 暫くお蔵入りになった工具でした。

 しかし、ブレーキキャリパーのオーバーホールをした際に、ダストシールとオイルシールを取り外す際には使える!』事がわかり、この時だけ活躍しているという、なんとも費用対効果が低い工具です。

エーモン製 #1408 2007.05.04購入 \798
スナップリングプライヤー2009.03.06作成
スナップリングプライヤー

 軸や穴から部品が外れるのを防止する・・・・そんな部品が『スナップリング』で、それを脱着するのが『スナップリングプライヤー』です。
 バイクにも結構多用されていて、愛車VFR750F(RC36)ではブレーキペダルがスナップリング1つで固定されています。

 スナップリングも、『軸の外側にセットする用途』と『穴の内側にセットする用途』の2種類があるので、プライヤーも『軸用』と『穴用』があります。軸用はプライヤーを握ると口が開く方向に作用穴用は閉じる方向に作用します。

スナップリング(軸用・穴用)
 結構高い工具の割に、先端ピンの径の種類が沢山あり、適用可能なスナップリング径にも制限があり、先端が直線なのか90度の角度付きか・・・・など細分化されていて、全部そろえるにはかなりの出費です。
 キタコ製は安いし、先端を付け替えて軸/穴双方に使えるのでチョイ用途には便利です。

キタコ製#674-0600710 2008.08.09購入 \1134
電動ドリル2009.05.21作成
電動ドリル

 バイクに対して直接的にドリルを使用することは無いのですが、カウルを交換した際にパニアケースステーのために穴をあけたり、各種装備を自製する際に大活躍する電動ドリルです。

 男子であれば中学校の技術家庭の授業で使用したでしょう。

 通常の整備や部品交換では登場しませんが、ねじを舐めてしまって救済するときなど、一般でない事態になったときに活躍するレスキュー工具的な位置付けです。

リョービ製 CD-100V 購入日不明 \6480
大型六角レンチ2010.08.01作成
大型六角レンチ

 バイクに無線アンテナを設置するために『基台』を取り付けたのですが、基台取り付け位置は車やバイクによって千差万別であるため、いろいろ関節が付いていて角度が調節できるようになっています。

 そして角度を調節した後は3mm六角レンチでガッチリ固定・・・・するタイプなのですが、並みの六角レンチでネジを締め込んでもすぐに緩んでしまう・・・・

 かといって3mmと径が細すぎてソケットレンチのコマではラインナップが無い・・・・

 いろいろ探して見つけたのがコチラ。強力なトルクでネジを締め付けることが出来ます
 ネジロック剤を塗布しても、雨の中の走行を繰り返すうちに徐々に効力が無くなってネジが緩み、アンテナが勝手に倒れてくるので、定期的に増し締めするために使用しています。

2008.09.13購入 \226

Last updated 2010.08.01